太陽にも寿命があって、最終的に地球を飲み込んで消滅すると言われている。いろんな人がいろんなことをやって、歴史に記録を残してきた。だけど、最終的にすべてなくなる。そう考えるとかえって気が楽で、なんでもありだなと思える
この言葉には、一見すると虚無的にも聞こえるかもしれないけれど、実はものすごく優しい“人生観”が詰まっています。
「すべてが消える」とわかっているからこそ、「いまを自由に生きよう」と思える。
そんな視点が、完璧を求めすぎて息苦しくなっている人の心をふっと軽くしてくれます。

最後には“無”になると考えることで、気が楽になる?
宇宙規模で考えると、人生はもっと自由になる
太陽の寿命はおよそ100億年といわれています。
私たちの太陽は現在すでにその半分を過ぎていて、最終的には膨張し、地球を飲み込みながら燃え尽きていくと科学者たちは予測しています。
つまり──この星に刻まれたすべての努力も、偉業も、建築も、芸術も、SNSの投稿も、何もかもが物理的にゼロになる日が来るということです。
どんなに頑張って築き上げたものでも、歴史に残る偉人の足跡も、すべてが飲み込まれる。
そう聞いて、「じゃあ、なんのために頑張るの?」と思うかもしれない。だけど逆に言えば、
どうせ全部ゼロになるなら、今この瞬間を、もっと自由に、もっと自分のために生きていい。
ということでもある。
完璧じゃなくていい理由
完璧主義の人は、「失敗できない」「中途半端なまま出せない」「どうせやるなら最高の結果を」と自分にプレッシャーをかけがちです。
でも宇宙スケールで考えてみてほしい。
数十億年後には、今のこの完璧を求めた努力も、まるごと太陽と一緒に消えてしまう。
もちろん、それが無意味だと言いたいわけではない。だけど、そのくらい“ちっぽけなことに全力になってる自分”を愛おしく思えるようになると、人生はずっと生きやすくなる。
成功者だって、やがて“無”になる
たとえば、イーロン・マスク。
人類を火星に送ろうとしているし、電気自動車やAIの未来を引っ張る最前線の人物だ。でも仮にそれが実現しても、数十億年後には火星ごと消える。
スティーブ・ジョブズが創ったiPhoneも、ノーベル賞を受賞した数々の発明も、すべて地球とともに跡形もなくなる。
人類全体の文明が、リセットされる日が来る。
そう考えると、「今だけの成功」「今だけの失敗」にそこまで重たい意味を持たせる必要はないと思えてくる。
それでも、私たちは今日を生きる
この考え方は、人生を投げ出すためのものではなくて、むしろ「今をちゃんと味わうための視点」です。
どうせ消えるなら、もっと楽しくやろう。
どうせゼロになるなら、好きな人と笑っていたい。
世界中が見てるわけじゃないし、100年後には誰も覚えていない。
だったら、ちょっと不格好でも、自分が納得できるほうを選ぼう。
今日も地球は回ってる、それだけでいい
「もっと努力しなきゃ」「成功しなきゃ」「ちゃんと生きなきゃ」──そうやって毎日を重たく感じているなら、少し宇宙を思い出してみてほしい。
地球なんて宇宙全体から見ればちっぽけな点にすぎない。私たちはその上で、必死に生きて、笑って、泣いて、間違えて、また立ち上がっている。
でもそれで、十分すぎるほど尊いのです。
終わりがあるからこそ、始められる
永遠に残らないからこそ、何かを始めることができる。
終わりがあるからこそ、過程を楽しめる。
ゼロになるからこそ、何かを選び取る自由がある。
だから私たちは、「どうせすべて消えるんだから」と笑いながら、肩の力を抜いて、自分のペースで歩いていけばいい。
今日の一歩が完璧じゃなくても、宇宙は文句を言わない。
それどころか、そんなあなたをただ静かに包み込んでいる。
だから大丈夫。失敗しても、不器用でも、全部いつかゼロになる。
そのことが、私たちを不自由にするどころか、むしろ自由にしてくれるのです。

視点を変えれば、多くの物事は180度変わる