『人を動かす』の要約と評価

人を動かすのタイトルと家を動かす男 書籍レビュー

みなさん、『人間関係』って難しいですよね。

人間関係で一度も問題になったことがない人がいたら会ってみたいと思うほど私も日々の悩みの問題です。

ゲームみたいに人間関係の数値化できたら、良いのになぁと思います。

しかし、現実にはそんなものはないですが、人間関係の問題解決に役立つ本として、今回はデール・カーネギーさんが書いた「人を動かす」という本を紹介していきます。

考える雑草
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新たな雑草を目指してLets Go!

人を動かすの書籍

『人を動かす』の要約

人を動かす3原則

盗人にも五分の理を認める

「盗人にも五分の理を認める」という考え方は、誰であれ自分以外の人にも、少なからず理由があることを受け入れる姿勢を指します。

誰もが自分の誤りを認めたがらないものです。

そのような状況で相手を批判したり非難したりしても、意味がありません。むしろ、その行動は事態を悪化させることがあります。

そのため、相手を尊重し、相手の立場や意図を理解し、相手に批判・非難・苦情を言わないことが重要なのです。

重要感を持たせる

人間は皆、自分が重要な存在でありたいという願望を持っています。
人々は自分が集団の中で特別な位置にいて、大切な一部であることを感じたいと思っています。

そのため、相手の優れた特質や強みを率直に伝えることで、相手に重要感を与えることができます。何よりも、素直な気持ちで語ることが大切です。

人の立場に身を置く

人を行動させる最も効果的な方法は、「その人が好むもの」に焦点を当てることです。
つまり、相手が何を求めているのかを考え、それを達成する手段を提供し、相手と自分の利益を調和させることです。

人に好かれる6原則

誠実な関心を寄せる

人々は自然と、「自分に興味を示してくれる人に興味を示す」傾向があります。
したがって、他人に好意をもたれるためには、まず率直な興味を示すことが大切です。

たとえば、相手の個人的な側面(趣味や好みなど)について失礼にならない範囲で尋ね、そこから話題を展開することで、相手に「この人は私に興味を持っている」と感じさせることができます。

笑顔を忘れない

笑顔を多用する人々は、一般的に好感を持たれることが多いです。
そのため、他人とのコミュニケーション時には、笑顔を心がけることが大切です。

たとえ笑顔が自然に湧かない場面でも、無理にでも笑顔を作ってみることが重要です。
笑顔は相手にだけではなく、自分自身にも幸福感をもたらすことができます。

名前を覚える

名前を覚えることは非常に重要です。
その理由として、人々は自分の名前を覚えてもらい、呼んでもらうことで嬉しさを感じるからです。

聞き手に回る

人々は「自分の話を真剣に聞いてくれる人」に好感を抱きます
自分の話をすることは、気分が良いものです。その「気分の良さ」を相手に維持することで、相手は自分に興味を持たせることができます。

関心のありかを見ぬく

自分の興味があるものに共感を示されると、好感を持たれる傾向があります。
共通の趣味や関心に関する会話は、相手とのつながりを深める効果があります。

誰かと交流する際には、その人の関心ごとについて事前に調べておくといいでしょう。

心からほめる

相手を心から褒めることで、相手の自己重要感を満たすことができます。
相手の優れた点を認め、その優秀さを褒めることで、相手の感情に深く触れることができます。

ただし、お世辞ではなく、真心からの称賛を伝えることが大切です。これによって、相手の心をしっかりとつかむことができるでしょう。

人を説得する12原則

議論をさける

議論はほとんど建設的に進展せず、むしろ自己評価を傷つけてしまうことがあります。

自分の意見や考えがどれほど正しいと思っていても、また相手が議論を挑んできたとしても、積極的な応酬よりも避ける姿勢を取ることの方が重要です。

誤りを指摘しない

他人の意見を直接否定したり、自分の意見を強引に押し通すことは、相手の理解を得ることを難しくします

誤りを認める

人間は誰しも間違いを起こすことはあります。その際に重要なのは、堂々と「私が間違いを起こした」と認めることです。

自分が謙虚な態度を見せると、相手も寛容な姿勢を取りやすくなり、相手を納得させることができるのです。

おだやかに話す

優しい口調と落ち着いた態度で話すことで、相手の反応が異なります。
相手に敬意を持って接する態度が、話し方において非常に大切なのです。

”イエス”と答えられる問題を選ぶ

相手にとって肯定できない問題を取り上げると、相手は警戒してしまいます。
そのため、「イエスと答えられる問題から始める」方が良いです。
相手に繰り返しイエスと言わせることで、その心情を前向きな方向に導くことができます。

しゃべらせる

相手に自由に話させることが大切です。
相手に話す機会を与えて、その人の自己重要感を満たすことで、人を説得することができます。

思いつかせる

全てを相手に教えることは、無理矢理押し付けることにつながり人を説得するのが難しくなります。
そのため、キーワードやヒントを提供して、「自分で気付くように促す」ことで、自分の意図を伝えることができるようになります。

人の身になる

人と関わる上で重要なのは、相手の立場に立って考えることです。
それによって、円滑なコミュニケーションを実現することができます。

同情を持つ

相手に同情することで、相手の視点に立つことができるようになります。
それによって、円滑なコミュニケーションを実現することができます。

美しい心情に呼びかける

相手を「品位のある人物」として捉えることで、相手の善意を引き出すことができます。
相手を高尚な存在として描写し、その中で望む行動を促すことで、相手を説得するができます。

演出を考える

相手の関心を引く演出を加えることで、相手に楽しさを提供する。
それによって、人を説得することができるようになります。

対抗意識を刺激する

周囲と比較することによって、競争意欲を刺激し、人を説得することができるようになります。

人を変える9原則

まずほめる

最初は、相手の優れた点を褒めることで、相手の気分を向上させます。
そこから、改善すべき点を指摘することで、相手に意見を受け入れてもらう土台を作ることができるようになります。

遠回しに注意を与える

人は注意を受けたり叱責されたりすることをあまり好みません。
そのため、直接的な「〜するな」「〜しろ」といった表現を避け、相手が自然にこちらの意見に気付くように工夫することが大切です。

自分のあやまちを話す

自身の過ちや経験を交えることで、相手に自分の話に興味を持ってもらえます
それによって、自分の話を聞いてもらえるようになります。

命令をしない

命令的な言い回しを避け、相手に選択肢を与えることで自発的な行動を促すことできるようになります。

顔をつぶさない

相手の意見が完全に誤っている場合であっても、まずは相手の意見に耳を傾け、尊重することが大切です。

わずかなことでもほめる

人は褒められることに喜びを感じます。
そのため、どんな些細なことでも、相手の良いところはしっかりと褒めてあげることで人を変えることができます。

期待をかける

相手を信頼し、期待を示すと、相手は努力するようになります。

激励する

人は励まされることで、期待に応える意欲を高め、成果を向上させることがあります。

喜んで協力させる

役割や肩書きを与えることで、相手から協力しようと思わせることができます。

幸福な家庭をつくる7原則

口やかましくいわない

夫婦生活において重要なことは、「口やかましくいわない」ことです。
相手の悪いところを言うのを自制することが、幸福な家庭をつくる一歩になります。

長所を認める

相手の長所を見つけ、認めることが幸福な家庭をつくる一歩になります。

あら探しをしない

相手の弱点を見つけても、何の利益も得ることはできません。
そのため、幸福な家庭をつくるにはあら探しはしない方がいいです。

ほめる

些細なことでも、相手を褒めると相手は喜びます
そのため、幸福な家庭をつくるためには、相手をほめることも重要です。

ささやかな心づくしを怠らない

「ささやかな心づくし」として、プレゼントを贈るなどの相手への思いやりが幸福な家庭をつくる一歩になります。

礼儀を守る

どれほど仲が良くても、一定のマナーは守ることが、幸福な家庭をつくる一歩になります。

正しい性知識を持つ

性に対してお互いが真摯に向き合うことで、幸福な家庭をつくる一歩になります。

気になった内容

「常に相手に重要感を持たせること」

作者は人間の行動に関する重要な法則として、「常に相手に重要感を持たせること」を挙げています。

人間は自分が重要な存在であると自覚したいです。

そのため、相手に重要感を与えることで、人々を動かすことができると本の中で伝えています。

私自身も相手から「あなたが大事です」という言葉や雰囲気を感じると嬉しいと感じ、相手のために何かしたいと思います。

「相手に重要感を与える」というのは非常に納得感のある考え方だと思いました。

考える雑草
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雑草も重要

「敵をつくりたければ、友に勝つが良い。味方をつくりたければ、友に勝たせるのが良い」

この言葉は、作者が紹介したフランスの哲学者ラ・ロシュフコーの言葉です。

人間は誰でも友人よりも優れている場合には重要感を持ち、その逆の場合には劣等感を持って羨望や嫉妬を起こします。

そのため、人を説得したい時は自分が優れていることを話すのではなく、相手の優れていることを聞く方が良いことを作者は述べています。

私自身も自慢話ばかりする相手にはうんざりしますし、友達に負けてばかりだと自信を失ってその人と関わりたくないと感じてしまいます。

人を説得する場合は、相手に勝たせてヨイショする接待ゴルフも重要だと思いました。

考える雑草
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勝ちすぎは、恨みをもたれる

「人間はおもちゃに支配される」

この言葉は、作者が紹介したナポレオン一世の言葉です。肩書きや権威を与えることで、人を変えることができます

ナポレオン一世は、自ら制定したレジョン・ドヌール勲章を1500個授与し、18人の大将に「元帥」の称号を授与し、自身の軍隊を「大陸軍」と称することで、兵士たちの士気や栄誉への意識を高め、活躍への意欲を引き出す効果がありました

私も小学生の頃にもらった、特になんでもない記念のトロフィーを手にした際の嬉しさを覚えています。

そのため、おもちゃであっても肩書きや権威を与えることで、人を変える役割を果たすと思いました。

考える雑草
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雑草を褒美として与える……なんか違う気がする

読んで得られたこと

「人間は他人に興味を持たない。自分にしか興味を持たない」

「人を動かす」という本において、人間は他人に興味を持たず、自分にしか興味を持たないという前提が取り上げられています。

そのため、人を動かすためには相手に重要感を与えることが非常に重要だということがこの本の中で繰り返し述べられています。

人と関わる上で、人間は自分にしか興味を持たないという前提を考え、人との関わり方において相手に重要感を与えることが大切であるという人生のヒントを、この本を通じて得ることができました。

「他人を直すより、自分を直した方が良い」

他人を変えようとすると、反発が生じたり結局変わらないという無駄が発生するリスクがあります。

そのため、自分自身を改善することで、リスクやコストを抑えることができます。

本の中でも、「人を責めたり、文句を言っても相手は変わらない」と述べています。

こうしたことから、他人を変えるのではなく自分を変える方が効果的であることがこの本を通じて得ることができました。

オススメ度

この本のおすすめ度は…星5つです。

★★★★★

この本は、人との関わりにおいてバイブルとなるような本だと言えます。
コミュニケーションや人間関係に困った時、この本を手に取ることで解決の手助けになると思います。

私が読んだ本の中で、5本の指に入るほどの優れた本であり、星5つの評価にふさわしいと思いました。

結論

何の本を読むべきか迷った際には、とりあえず「人を動かす」をオススメします。

私自身も、この本から得た知識を実践し、人間関係を良好に保つよう努めています。

もし、このブログを見て興味を持ち、この本を読んでみたいと思っていただけるなら幸いです。

考える雑草
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「人を動かす」最高!

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