人間が変わる方法は三つしかない。
一つは時間配分を変える、
二番目は住む場所を変える、
三番目は付き合う人を変える。
この三つの要素でしか人間は変らない。
もっとも無意味なのは「決意を新たにする」ことだ。
これは、経営コンサルタント・大前研一氏の有名な言葉です。
変わりたい、もっと前向きに生きたい、人生を良くしたい――そう思ってもなかなか行動に移せない人にとって、この言葉は一つの厳しくも現実的なヒントを与えてくれます。
この記事では、「人が変わるための3つの方法」について掘り下げ、どう行動に落とし込んでいくかを考えてみます。
時間配分を変える──日常の「使い方」が人生を形づくる
あなたの毎日は、何にどれだけ時間を使っていますか?
何も意識せず過ごしていると、SNSを眺めて1時間、惰性でテレビを見て2時間、仕事に疲れて寝落ちして……というように、自分を変えるどころか、現状維持どころか「退化」にすらつながる時間の使い方をしてしまいがちです。
だからこそ、まずは「時間の棚卸し」をしてみましょう。
・一日の中で無意識に使っている時間はないか?
・その時間を、読書・運動・勉強など、変化につながることに置き換えられないか?
小さなところでいいのです。通勤中に音声学習をする、朝の15分だけ散歩をする、SNSの代わりに一冊の本を読む。
時間の配分を変えるだけで、「変わりたい」が少しずつ「変わった」に変化していきます。
住む場所を変える──環境が人をつくる
「引っ越し」というと大げさに感じるかもしれません。でも、環境の影響力は侮れません。
人間は思った以上に、目にする景色、周囲の音、空気感、文化、便利さや不便さに影響を受けています。
たとえば、都会に住んでいた人が田舎に引っ越すと生活リズムが大きく変わりますし、逆もまた然り。
もちろん大がかりな引っ越しが難しい場合もあるでしょう。その場合は「自分の過ごす空間を変える」だけでも効果があります。
・部屋の模様替えをしてみる
・カフェや図書館で作業してみる
・デスクの上を整理する
小さな「場所の変化」が、思考や行動に新しい刺激を与えてくれます。
付き合う人を変える──人は、人で変わる
「周囲の5人の平均があなたである」とよく言われます。
どんな人と一緒にいるかは、あなたの思考、価値観、行動を大きく左右します。
・いつも愚痴ばかり言う人
・夢を笑う人
・現状維持に甘んじる人
こうした人と過ごす時間が多いほど、「変わりたい」気持ちは鈍ってしまいます。
逆に、ポジティブな人、挑戦している人、自分にない視点を持っている人と接することで、自分の中に新しい風が吹き込みます。
現実には、すぐに人間関係を切るのは難しいかもしれません。それでも、
・SNSで尊敬する人をフォローする
・勉強会やオンラインコミュニティに参加する
・本やインタビューで他者の思考に触れる
こうした「付き合う人を広げる」ことでも、変化は十分に起こります。
決意だけでは、人は変われない
「今年こそ痩せる」「もっとポジティブに生きる」「勉強を頑張る」
私たちは何度でも“決意”します。でも、決意だけで変われるなら、すでにとっくに変わっているはずです。
変化は、「行動の選択」と「環境の設計」から始まります。
だからこそ、「時間」「場所」「人間関係」を意識的に変えていくことが、最も確実な変化への第一歩になるのです。
まとめ
変わりたいと願うなら、
・時間の使い方を変える
・身を置く場所を変える
・付き合う人を変える
この3つのどれか(できればすべて)を、ほんの少しでも動かしてみてください。
「自分は変われない」と思っていたのは、変化を“決意”に頼っていたからかもしれません。
変化は“選択”と“行動”で生まれます。
今日から、あなたの中の“変わる”が、動き出しますように。